2008年7月17日木曜日

失いつつあるハリウッドグラマラス

ファッション業界の競争は激しく、常に勝者と敗者がいる。日本でも表参道ヒルズをめぐって論争がおこったのはつい最近の話。世界高級ブランドチェーンの店舗増大と同時に立ち退く地元市民とビジネスオーナー。街の美しさとはかけ離れた巨大なビルにブランドのサインが並ぶ。

一昔前の表参道、骨董通り。そして日本の伝統的老舗を次々へと追い詰めた世界有数のファッション街―銀座。 新時代への移り変わりではあるが少し複雑でもある。


60年代ハリウッド全盛期に次々と建てられたヨーロッピアンスタイルの建物は、古いレンガ造りや白壁に美しいヴィクトリア風の天井など、チャーミングな赴きがあり、地元でも歴史的に愛されてきた近所のお買い物エリアだ。一昔はハリウッドの高級ヘアーサロンやアンティークショップにかようセレブの姿はごく普通に見られていた。



この数年、メルローズプレイスはセレブ熱とパパラッチの増加、そして大型ファッションチェーンに悩まされてきた。その半分以上の地元オーナーは敷地の安い場所を求め去ってしまった。その影には急激な敷地の値上がり。

一ヶ月にSQF(約30cm平方)が4ドルから25ドルへと上昇。「They forcing me out」(出て行けって言ってる様なもの。)とコメントをしていたのは70年代から30年間もアンティーク店を営み続けており、メルローズプレイスの顔でもあったがやも得なく移転を決意したオーナー。 (LAタイムス)



それとは反対に月に600万という店舗賃を払い移転してくる世界の有名ファッションブランドの数々。マークジエイコブス初のブティックを初め、アレキサンダーマックイーン、オスカーデロレンタなど大手店舗が並び、キャソリンマランドリーノやレスポートサックも着々とオープンに向けて準備を進めている。しかし、地元のリアクションはとてもシビア。観光客向け用のファッション街との声も。